研究・開発

2025.10.13

日本教育方法学会(2025)で南浦研究室のメンバーが発表しました

  • #南浦研究室

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2025年10月4日に鳴門教育大学で開催された日本教育方法学会で,南浦研究室のメンバーが発表しました。

細野花莉「アッサンブラージュとしての日本語教室―社会との接続を生み出す教師の行為に着目して―」

細野さんの発表は,外国につながる子どもの学ぶ日本語教室の中でも,必ずしも制度上は「整っていない」とも見なされがちな場を,ポスト質的研究の手法を用いたエスノグラフィックな研究方法論を用い,「アッサンブラージュ」と見なすことによってそこでなされる教師と子ども,また場が生起する教育的意味についてを考察しています。

ポスト質的研究が次第に着目されていく中,それを具体的な場の中で用いていく研究で,非常に画期的だったと思います。

南浦涼介・伊藤晃一「包摂と挑戦を希求する実践に根ざす生態学的授業論―多様な学校状況における生徒理解と教育的関与を中心に―」

南浦は,千葉県佐倉南高等学校定時制の伊藤晃一さんと,JSPS科研費 24K06059 の共同研究として,上記の発表を行いました。外国につながる子どもも在籍する教室の中で教師が何ができるのかを,2つの高等学校の実践を比較しながら,そこにある授業論的発想の違いを明らかにするものです。

目標ー評価の線形的な授業論に対して,「学びの蓄積を必ずしも前提としない」場であることをふまえ,生態学的・循環的な発想による授業論の存在を示しながら,そうした中で生起されるインクルージョンのありようを検討していきました。

南浦研究室では現在,数ある研究群の1つとして,多様な子どもたちを包摂する教育論の構築を「教育学」の視点から立ち上げていくことを重要な柱として捉え,研究を進めています。